2023.12.29
買ってきた野菜を食べるのではなく、自分で育てた野菜を食べてみたいと思ったことはないでしょうか。
でも「自分で育てるのは難しいかも」「チャレンジして失敗するのは嫌だな」と考えている方も多いでしょう。
そこで今回は、土いじり初心者でも安心して育てられるおすすめの野菜をご紹介するとともに、初心者でも成功しやすいコツや注意しておきたいポイントを解説していきます。
初めての家庭菜園で失敗したくない方は、ぜひ参考にしてみてください。
初心者にオススメの野菜・育て方
土いじり初心者には、なるべく栽培する難易度が低く、簡単に育てられる野菜がいいでしょう。
今回の記事では、プランターや鉢を利用した、ベランダ・室内で育てられるおすすめの野菜をご紹介いたします。それぞれの野菜の育て方も併せてチェックしてみてください。
小松菜:栽培可能な期間が長い
小松菜は「暑さや寒さに強い」「約1ヶ月という短い期間で収穫できる」という理由から、初心者でも育てやすい野菜です。
栄養価が高く、カロテン・ビタミンC・ミネラルが豊富に含まれており、カルシウムはホウレンソウの数倍とも言われています。
アクやクセが少なく処理なしで調理できるため、炒め物・お浸し・煮物など料理に幅広く利用できるのがメリットです。
ミニトマト:料理の彩りにおすすめ
家庭菜園では人気の高いミニトマト。通常のトマトに比べて育てやすく、栄養も十分に取れる野菜です。
支柱立て(※1)や芽かき(※2)といった手間はありますが、比較的育てやすい野菜のひとつ。赤く熟したものからどんどん収穫できるので、楽しみながら味わえるのも特徴です。
※1)ミニトマトは縦に成長して実が大きくなるため、実の重さで植物自体が倒れてしまわないよう支柱と茎をひもなどで固定すること。
※2)ミニトマトは中央の太い茎から側枝と呼ばれる新しい茎を伸ばした後に、中央の太い茎の付け根から芽(わき芽)がさらに出てくるため、
この芽を摘み取る作業が必要。日当たりや風通しを良くする効果があり、害虫発生の予防にもなる。
ナス:夏野菜の定番
夏野菜の定番として知られている「ナス」は、暑さや湿気に強く、初心者でも育てやすい野菜です。
とはいえ、ナスは「水で育つ」と言われるほど水やりが大切です。水分量などを細かく管理する手間はかかりますが、焼き・炒め・蒸しなど、幅広く利用できるナスを自分の手で育てる楽しさは格別ですよ!
オクラ:ねばねば好きに
オクラは、猛暑日が多い日本でも育てやすく、夏の暑さに強い特徴があります。初心者が育てる場合には、苗を買ってきてプランターに植え替えるのが簡単です。
オクラには、ビタミンやミネラルが豊富に含まれており、ねばねば好きにはもってこいの野菜の代表。6センチから7センチあたりが収穫の目安になるでしょう。
サニーレタス:サラダにベスト
サニーレタスは栽培期間が短いため、初心者でも簡単に育てることが可能。外葉から使いたい分だけ収穫できるので、いつでも新鮮な野菜が食べられます。
サラダにはベストな野菜になっているため、わざわざ買うより育てながら長く収穫を楽しんでみてはいかがでしょう。
成功のコツ・気をつけたいポイント
初心者が家庭菜園で成功するコツは、野菜を育てるための準備と基礎知識を大切にすることです。初心者が知っておきたい&気をつけたいポイントをチェックしていきましょう。
成功のコツ①:用土は家庭菜園用の培養土
初心者の場合、野菜を育てる土(用土)は、市販の家庭菜園用の培養土を使うのがおすすめです。販売段階で栽培に必要な成分を調整している土なので、ほとんど手を加えずすぐに利用できますよ。 ただし、購入前には品質チェックが重要です。使用期限や臭いなどをしっかり確認をしてから購入するといいでしょう。
成功のコツ②:肥料は野菜の栄養分
数ある肥料の中でも、初心者がプランターで育てるときは、液体肥料(液肥)がおすすめです。プランターの土の量は限られているので、細かく肥料成分の量を調整できる液肥がわかりやすいでしょう。
また、肥料には化学肥料や有機肥料などがあるので、バランスよく配合された肥料を選ぶのもポイントです。
成功のコツ③:水やりのポイント
水やりのポイントは、プランターの底から水が流れ出るまでたっぷりと与えるのが重要です。
水やりの時間帯ですが、夏の気温が高い時間帯はプランターの中の温度が上昇しており、水やりをすると蒸し焼き状態になるためNG。早朝もしくは夕方の涼しい時間帯の水やりがベストです。
反対に冬の気温が低いときは、日中の暖かい時間帯に水やりをおこない、野菜の根が凍らないように気をつけましょう。
注意したいポイント①:種or苗?どちらを選ぶか
初心者の場合は、いきなり種からトライするのではなく、「野菜の苗」から育てていきましょう。
園芸店やホームセンターなどで苗を選ぶのが一般的です。野菜選びでは、収穫までの時間が短い品種のほうが手間がかからないのでおすすめです。
注意したいポイント②:ベランダなどの限られたスペースで栽培できる野菜を
土いじり初心者はいきなり花壇や畑での栽培ではなく、まずはベランダなど限られたスペースで栽培できる野菜から育ててみるのがおすすめです。家の庭先やベランダであれば、気軽に育てやすく管理の手間も最小限にできるでしょう。
注意したいポイント③:プランターの置き場所やサイズに注意
プランター栽培での置き場所ですが、エアコンの室外機の上や周りは避けましょう。熱や風によって土が乾燥しやすくなるので注意が必要です。
サイズや素材は、育てる野菜に合わせて選ぶようにしましょう。移動しやすく軽いもの、通気性が良いもの、根の成長に対応できる深さがあるものなど、品種によって使い分けるのが最適です。
失敗しがちなケース・対策
初心者の家庭菜園には、もちろん失敗もつきものです。ここからは、失敗しがちなケースを紹介しながら、その対策について解説していきます。
失敗しがちなケース①:水のやりすぎや水不足
水やりは野菜を育てる上で大切ですが、必要以上に与えすぎてしまうのはNGです。
水をやりすぎてしまうと、野菜の根を腐らせてしまうことがあります。逆に、水やりが不足していると、葉や茎を枯らしてしまう可能性も。野菜の品種に応じて、水やりの管理は徹底するよう注意しましょう。
対策>>土の状態をチェック
一番の対策は、土の状態をチェックすることです。「土が乾いている状態のとき」に水やりをするのがベストタイミング。ただし、水やりのポイントで述べたように、暑い時期と寒い時期の時間帯には気をつけましょう。
失敗しがちなケース②:肥料のやりすぎ注意
市販の家庭菜園用の培養土には、すでに栄養素が含まれている場合があり、肥料のやりすぎには注意が必要です。
肥料のやりすぎは、栄養過多や虫が湧いてしまう原因となり、野菜が枯れてしまうリスクがあります。
対策>>まず培養土をチェック
市販の家庭菜園用の培養土を使うときは、含まれている栄養素を事前にチェックしましょう。ただし、栄養素の効果は約1ヵ月程度になっているため、効果が切れた後の追肥を忘れないことも大切です。
失敗しがちなケース③:害虫の発生
家庭菜園に付きものは、やはり虫の発生です。
虫はどこからでも侵入してくるリスクがあり、野菜を変色させたりウイルスを媒介したりする原因になります。対策しなければ、せっかくの野菜が被害を受けてしまいます。
対策>>事前予防がポイント
害虫対策は、前もって予防しておくのが大切です。
無農薬野菜作りにチャレンジするのもいいですが、初心者のうちは虫の被害が発生してしまうかもしれません。化学合成で作られた農薬を使用するのが気になる人は、自然素材で作られた農薬を使って対策してみましょう。
他に、防虫ネットなどで野菜を覆って害虫の侵入を防ぐ方法もあります。
初心者でも安心して家庭菜園はできる
今回は、土いじり初心者でも育てやすい野菜や育て方、気をつけるポイントについて解説しました。
ポイントさえ押さえれば、初心者でも簡単に野菜を作ることができるので、育ててみたい野菜が決まったら、ぜひチャレンジしてみてくださいね! 野菜作りは植えるタイミングなどを計画することが大事なので、今からあれこれ調べてみてはいかがでしょうか。
文 / ムッチ