2024.04.02
自宅に広いスペースがなくても、アパートやマンションで簡単に家庭菜園を始めることができます。これから暖かい春がやってくるこのタイミングで、プランターや鉢を買って野菜やハーブを自宅のバルコニーで栽培をしてみませんか。
「スペースがなくてもできる菜園のコツ」、「SNSに思わずアップしたくなるかわいい野菜・ハーブ」、「オススメのラクラクキット」を初心者にでも分かりやすく解説します。
スペースがなくてもできる菜園のコツ
自宅に広いバルコニーや庭がないと、ガーデニングを楽しめないと思っていませんか。実は、広いバルコニーや庭がなくても育てられる植物は意外と多くあります。初心者でも簡単にスタートできる菜園のコツを紹介します。
▶︎マンションの規約を確認
まずは、バルコニーで菜園を行うことが禁止されていないかを確認しましょう。アパートやマンションに住んでいると、バルコニーは専用スペースと考えがちですが、実は共用部分なのです。
火災などの緊急時に避難経路として使用する可能性があるので、物件によってはバルコニーに物を置くことが禁止されているケースがあります。家庭菜園を始める際には、アパートやマンションの規約を確認するようにしましょう。
▶︎バルコニーの日当たりを確認
植物は光合成によって成長するため、日当たりや風通しがとても重要です。一日を通して日当たりの良い「南向き」のバルコニーや、午前中に日当たりが良い「東向き」のバルコニーが植物の成長に最適な環境です。
また、バルコニー周辺に日光を遮る壁や障害物がないか確認しましょう。日当たりが良くない場合には、台を設置して鉢やプランターを高い位置に置くなどの工夫を行うのがオススメです。日差しが弱くても育つような植物を選ぶのも良いでしょう。
▶︎バルコニーの風通しを確認
植物は、根から水分を吸い上げて、余分な水分を水蒸気で外に出す「蒸散」という活動を行うことで健康に育ちます。風通しが悪いと、蒸散ができなくなり病気にかかりやすくなる可能性があります。
鉢やプランターを風通しが良い場所に移動させたり、隣同士の葉が触れないように適度なスペースを空けたりするようにしましょう。
SNSに思わずアップしたくなる、かわいい野菜・ハーブ
初心者でも気軽に始められるバルコニーでの「ミニ菜園」。スペースがあまり確保できなくても育てられる「かわいい野菜・ハーブ」を紹介します。
<ミニトマト>
栄養が豊富で、料理やお弁当に添えると彩りを美しくするミニトマト。家庭菜園が初めての方でも簡単に育てられるため、とても人気が高い野菜です。
春に植えて、春から夏の間に収穫をする夏野菜です。バルコニーで場所を取らずに始められるので「ミニ菜園」にぴったりです。
<ラディッシュ>
二十日大根とも呼ばれ、赤く丸い見た目がかわいいラディッシュ。その名の通り、種まきから1か月ほどで収穫できます。害虫に比較的強く、初心者でも育てやすい野菜です。
過湿の状態が続くと成長が悪くなるので、土の表面が乾いたタイミングで水やりを行いましょう。
<バジル>
ピザやパスタとの相性が良く、イタリア料理に欠かせないシソ科の「バジル」。香りが爽やかで、鮮やかな緑色が特徴です。40度を超える夏の暑さには耐えられる一方で、冬の寒さには弱い特性があります。10度を下回ると枯れてしまう可能性が高いので、注意が必要です。
春から初夏に植えて、夏または秋に収穫を行います。乾燥には弱いので、土の表面が乾いたらたっぷりと水をあげましょう。
<ミント>
すっきりと爽やかな香りの「ミント」は、最も有名で人気のあるハーブと言われています。小ぶりでかわいい見た目から、さまざまな料理に彩りを添える欠かせない植物です。
ミントは、春に種まきをして秋に収穫を行います。耐寒性と耐暑性があるため、初心者でも比較的育てやすい植物です。しかし、日差しが強すぎると枯れてしまう特性や乾燥に弱い特性があるので、水を切らさないように注意が必要です。
オススメのラクラクキット
植物を育てるのに必要なものが全てセットになっている「栽培キット」。近年ガーデニング需要が高まり、ホームセンターやネットで栽培キットが多数販売されています。選ぶポイントとしては、ライフスタイルやバルコニーの環境に合っているかを基準にすると良いでしょう。こちらでは「栽培キット」の選び方や種類を紹介します。
▶︎栽培キットの選び方
栽培キットの育て方には大きく分けて、土耕栽培と水耕栽培の2種類があります。「土耕栽培」は土を使って植物を育てる栽培方法です。水や肥料を与える必要があるため、水耕栽培に比べて手間がかかりますが、しっかりと根が張ることで野菜が大きく育ちやすい特徴があります。
「水耕栽培」は、土を使わずに水と液体肥料(養液)で植物を育てる栽培方法です。害虫が寄り付きにくく、水やりの回数も少なく済むため、手軽に家庭菜園を楽しめます。
育てやすさを考慮して、育てたい植物を決めてから、栽培キットを選ぶようにしましょう。
▶︎栽培キットの種類
栽培キットを購入する際には、内容を確認するようにしましょう。キットには、種や培養土、肥料、鉢、説明書が付属していることが多いですが、商品によってその内容が異なりますので、必要なアイテムが全てそろっているかをチェックすると安心です。
また栽培キットにも下記のようにさまざまな商品があります。
・初心者でも育てやすいミニトマトやしいたけ、いちごなどの栽培キット
・付属するポット(鉢)が古紙100%の再生紙で作られており、使用後に土に埋めると、年月をかけて生分解されて土にかえる栽培キット
・本物の卵のような見た目がかわいらしい、陶器製の鉢が付いた、バジルやワイルドストロベリーなどの栽培キット
・自動水やり機能を搭載した、水耕栽培セット
ネットやホームセンターで栽培キットをチェックしてみてください。
スペースがなくてもできる菜園のコツ、SNSに思わずアップしたくなるかわいい野菜・ハーブ、オススメのラクラクキットを紹介しました。自宅のバルコニーで気軽に始められる「ミニ菜園」。まずは手軽な栽培キットを使って、季節の野菜の栽培を楽しく始めてみませんか。
文 / 山縣 里美